「車椅子マークの駐車場って、車椅子を使っている人しか停められないの?」
「高齢の親を乗せているときにも利用できる?」
「妊娠中で長い距離を歩くのがつらいけれど、利用していいのかな?」
スーパーや病院、公共施設などで見かける、入口近くの車椅子マークの駐車スペース。
京都府には、歩くことが難しい方などがこうした駐車スペースを利用しやすくするための「京都おもいやり駐車場利用証制度」があります。
名前は聞いたことがなくても、「あの駐車場のことかな」と思い当たる方もいるのではないでしょうか。
今回は、誰が利用できるのか、利用証はどこでもらえるのか、京都ではどこに対象駐車場があるのかなどをまとめました。
「京都おもいやり駐車場」とは?
京都おもいやり駐車場利用証制度は、障がいのある方、高齢者、難病の方、妊産婦、けがなどによって歩行が困難な方の外出を支援する制度です。
対象となる方には京都府から利用証が交付されます。
車内の外から見えるところに利用証を掲示することで、「この駐車スペースを必要としている人」であることが分かる仕組みです。
単に専用スペースを設けるだけではなく、本当に必要としている方が利用しやすくすることが制度の目的です。
車椅子を使っていなくても対象になることがあります
「車椅子マークがあるから、自分は対象ではない」
そう思っている方もいるかもしれません。
しかし、京都府が利用証の交付対象としているのは車椅子利用者だけではありません。
対象となり得るのは、身体障がい・知的障がい・精神障がいのある方、難病の方、要介護・要支援の方、妊産婦・保護者などです。
さらに、これらに該当しなくても、けがや病気などによって移動に配慮が必要な方が、医師の診断書・意見書によって対象となる場合があります。
ただし、区分に該当するだけで自動的に利用できるという意味ではありません。京都府は、対象区分に該当し、歩行が困難、または歩行時に介助者の特別な配慮が必要な方を対象としています。
妊産婦や子どもの保護者も対象です
意外と知られていないのが、妊産婦の方も対象になっていることです。
京都府では制度を改正し、2025年3月14日から妊産婦の利用期間を延長するとともに、新たに保護者も交付対象に加えています。
現在は、母子健康手帳取得時から産後2年まで、多胎児の場合は産後3年までが利用証の有効期間です。
妊娠中や小さな子どもを連れての外出では、「駐車場から入口までの数十メートル」が大きな負担になることもあります。
「障がい者用だから」と最初から選択肢から外すのではなく、自分が対象になるか確認してみてください。
駐車スペースには2種類あります
京都おもいやり駐車場には、大きく分けて、
車いすマーク駐車場とプラスワン駐車場
があります。
車いすマーク駐車場は幅が広く、車椅子で乗り降りするためのスペースなどが確保されています。
一方のプラスワン駐車場は通常の幅です。
京都府では、通常幅でも乗り降りできる方については、できるだけプラスワン駐車場を利用するよう呼びかけています。
車椅子から車へ移乗するときにはドアを大きく開けたり、車の横に車椅子を置いたりするスペースが必要です。
「自分も利用証を持っているから、どちらでも同じ」ではなく、その日に必要なスペースを選ぶ。
そんな譲り合いも大切です。
京都ではどこにある?
京都府内には、制度に協力している施設が数多くあります。
2026年9月1日時点では、京都府内1,493施設が協力駐車場として登録されています。
京都市内についても、官公庁、医療・福祉施設、商業施設などさまざまな場所に設置されています。
京都府では地域別の協力施設一覧を公開しているため、お出かけ前に目的地が対象施設か調べることもできます。
利用証はどうやって申し込む?
京都府内には利用証の申込窓口があります。
京都市内では、京都府庁1号館1階の京都府府民総合案内・相談センターや、京都府家庭支援総合センターなどで申し込むことができます。
必要な確認書類は対象区分によって異なります。
身体障がいのある方なら身体障害者手帳、要介護・要支援の方なら介護保険被保険者証、妊産婦・保護者なら母子健康手帳などが確認書類となります。
窓口では、必要書類がそろっていれば利用証を即日発行してもらえます。
本人が窓口へ行くことが難しい場合には、本人の承諾を得たうえで代理人による申込みも可能です。
郵送でも申し込めます
「歩くことが大変なのに、申込みのために窓口まで行くのは難しい」
そんな方のために、郵送での申込みも受け付けています。
申込書、必要な確認書類の写し、返信用切手140円分を同封して、京都府健康福祉部地域福祉推進課へ送ります。2026年10月1日更新の京都府案内では、返信用封筒は不要とされています。
利用証があれば「必ず停められる」わけではありません
ここは注意しておきたいポイントです。
利用証は、駐車場所を予約したり確保したりするものではありません。
利用証を持っていても、対象スペースがすでに利用されていれば駐車できない場合があります。
また、利用証があるからといって、路上の駐車禁止場所に駐車できるわけでもありません。
有料駐車場の場合も、利用証によって料金が自動的に無料・割引になる制度ではありません。
京都府外へ出かけるときにも使える場合があります
京都おもいやり駐車場の利用証は、京都だけでしか使えないわけではありません。
同様のパーキング・パーミット制度を実施している自治体との相互利用が行われています。
2026年6月時点では45府県で相互利用が可能で、近畿では大阪府、兵庫県、滋賀県、奈良県、和歌山県などでも利用できます。
旅行や帰省などで京都府外へ車で出かける方にとっても、知っておくと便利な制度です。
「少ししか歩かないから大丈夫」と我慢しなくてもいい
駐車場から建物の入口まで。
元気なときなら気にならない距離でも、歩行が難しい方にとっては大きな負担になることがあります。
外からは障がいや体調が分からない場合もあります。
だからこそ、「誰が使っていいの?」という曖昧さを減らして、必要な人が利用しやすくするために利用証制度があります。
そして利用する側も、幅の広いスペースが必要ない場合にはプラスワン駐車場を選ぶなど、次に来る誰かのことを少し考える。
そんな小さな譲り合いが、京都での外出を少しやさしいものにしてくれるのかもしれません。
「自分は対象になるのかな?」と思ったら、まず制度を確認してみてください。
※掲載内容は2026年10月4日時点で確認した情報です。対象条件、申込方法、協力施設などは変更される場合があります。利用前に京都府の最新情報をご確認ください。制度に関する問い合わせ先は京都府健康福祉部地域福祉推進課(電話 075-414-4551、平日8:30~17:15)です。

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